基本指圧方 上肢
患者はあお向けに休む。術者は患者の左肩関節を90度に開き上腕に向かって正座をする。
術者は右手の三指をそろえて患者の左首(母指側)の橈骨動脈をとる。
脈が触れたら左母指で患者の左腋窩部をおす。脈が止まった部位が腋窩部と上腕内側の1点目になる。的確な場所にあたれば、強くおさなくても脈は止まる。この部位を右母指におきかえて、左母指を重ねて肘を曲げる。
軽く押さえたら、手首の方へ流すようにすると、あたりが柔らかくなる。
1点3回おす。
上腕打内側1点目(腋窩部)より肘関節肘窩の手前まで、母指を重ねたまま、二頭筋と三頭筋の間を6点3回おす。手首の方へ流すように、柔らかくおす。
上肢を45度に引き寄せ、手掌をはさむように両膝をつき腰を上げる。
肘関節の内側(小指側)より外側(母指側)へ両母指の先端を接し3点3回、体を倒しながらおす。
強くおしすぎないように注意する。
肘窩部と同じ姿勢をとり、少し後ろに下がる。母指を重ねて、肘窩部1点目の1点下から手首まで8点1回、肘窩部2点目の1点下から手首まで8点1回、肘窩部3点目の1点下から手首まで8点1回、おす。肘が垂直になるように腰でおす。すなわち、肘を伸ばしたら、腰を前へ倒すだけでよい。
患者の左手掌を下に向ける。術者は患者の左肩先の向かって正座をする。腰を上げて右手四指は肩甲骨を支えるように肩と枕の間に入れ、左四指は腋窩部に入れる。患者の三角筋と胸筋の溝を、鎖骨の横から腋窩部に向かって左母指を下にして重ねて3点3回おす。肘関節を伸展してから腰を前へ倒すだけでよい。
決して力を入れないこと。術者の膝に位置より圧の程度が決まる。
患者から離れるほど、圧が強くなる。足のつま先を立てると安定感が出てくる。
術者は患者の上腕外側に向かって正座する。両手の母指の先端に接して、三角筋中央部より肘頭窩まで、後側に向かう。肘関節を少し曲げさせると、6点目が良くわかるようになる。
肘頭窩は母指が入る程の凹みがある。6点3回おす。
術者は、指先にまわり正座する。患者の手を術者の膝の上に置く。患者も手背部を天井に向けると、おす部位の筋緊張が高まる場合があるので注意すること。力を抜いてもらう。右手四指で軽く支えるようにして右母指をあてる。そのとき、母指先は真横より斜め前にあたるようにするとおしやすくなる。手掌部分は浮かさないで四指をできるだけ前へおし出すようにする。
押さえこんだら、腰を伸ばして反り返るようにする。すなわち、上肢をおしながら引っ張ることになる。1点目から8点目まで同様におす。とくに手掌部分は浮いてくると、圧の方向が変わってくるので注意すること。1点目の位置は小指側よりの取ること。8点目は手首まで。1点目を3回おし、それから8点3回おす。
前腕外側部と同じ位置で、手の甲(中手骨間)をおす。
右手で手首を持ち、左手の四指は母指と示指の間に入れる。母指と示指ではさむようにおす。
中指と薬指の間から左手で手首を持ち、右手の母指と示指ではさむように3点4通り1回おす。
前腕外側と同じ位置で、肘を引いたとき楽に引けるように位置すること。右手で手首を持ち、左手の母指と示指で母指~中指までおしてから引くこと。左手で手首を持ち、右手の母指と示指で薬指と小指をおしてから引くこと。前後面に続いて両面側をおす。母指は3点、他指は4点おす。
前腕外側と同じ位置で、手掌を返して上に向け、左の大腿の上に置く。両母指の先端を接しておす。(幅広く押圧することになる)。手根部から中指の付け根3点3回おす。次に2点目で右母指を下に重ね母指圧で3回おす。腰を伸ばして上体を反り返るようにする。
(1)患者の手を離さずに立ち上がり、頭部へまわって、上肢を45度で止める。
(2)右手で手首を持って、左下肢を1歩前に出して、左手で3回腋窩部から前腕まで軽くしごく。
(3)両手で手首を持って、右の膝を付いて、耳元に近づけて180度までおろしたら伸展し、かならずゆるめる。
(4)90度まで戻し、いったん拳上、ゆるめてから前へ離す。
こんな感じの事を今回は学んできました。
指圧も奥が深い!